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REPORT

自分が描いたものは、自分で創るのが最短距離
『花化粧』MV制作レポート文:森野広明/編集:田島太陽[BLOCKBUSTER]

2019 / 05 / 29

『花化粧』で決まった“JOSUKEのサウンド”

JOSUKEのプロジェクト第3弾としてリリースされた『花化粧』のミュージックビデオ(以下MV)が完成した。作詞作曲はもちろん、映像の監督からカラーコレクション・カラーグレーディングまでJOSUKE本人が行なった本作品の舞台裏を紹介したい。

この曲も、すでにリリースされている『夢の中で』『セレナーデ』と同様に、2005〜2008年に活動していたバンド、SINSEMILLAの楽曲を再アレンジしたもの。なかでも『花化粧』は、JOSUKEの思い入れが特に強い曲でもある。

「今回のプロジェクトが立ち上がって最初に手がけたのが『花化粧』なんです。(編曲家の)菅原さんのアレンジで、エレクトロなのに男らしくて、トラップビートや繊細な音色が、個人的にロックな印象で、バンド時代に求めていた音にも近いと。聴いた瞬間に“これだ!”と思って、チームで共有しても“これだね”となって。JOSUKEのサウンドの方向性が決まりましたね」

撮影日は早朝からスタジオ入りし、メイクなどの準備を始めるJOSUKE

アレンジを担当した菅原一樹はライブパフォーマンスに合わせたマニピュレーションなども行う、打ち込み系のミュージシャンでもある。バンド活動を中心として音楽を行ってきたJOSUKEにとっては世界の異なる職人だが、そこに可能性を見出した。そして、優れたアレンジャーによって導き出されたJOSUKEの新たな世界観を形にするため、自ら『花化粧』のMVディレクションを手がけることにした。

アップでの撮影の様子

自分で思うものを作ろうと思ったから、自分で作った

なぜ外部の監督を起用しなかったのか? 答えは、自分の理想像に向かって最短距離を行くためだった。

「これまでMVをいくつか作った過程で、自分が描いているイメージを誰かに伝えることの難しさを感じていました。もちろん、専門の監督にお願いすることで生まれる化学反応もたくさんあります。でも自分でイメージしているものを正確に表現しようと思ったら、やっぱり自分でやらないと実現できない。『花化粧』は僕にとって特に大切な楽曲でもあったし、気合いをいれて取り組みました」

ワンシーン撮影するごとに、モニターで自ら映像をチェックする

『花化粧』で歌われている“好き”という純粋な感情や、花が舞う可憐な情景が伝わるMVを作りたい。JOSUKEはそう考えていた。頭の中には美しい花々の絵が具体的に浮かんでいた。それを映像にするため、JOSUKEはレファレンスや絵コンテの制作に入念な下準備を費やした。

「自分でもちょっと変態的かなと思うんですが、とにかく時間をかけてじっくりプランを練りました。カンプを作る際にも、写真を組み合わせただけじゃイメージがまとまらなくて。結局、いろんなところから映像を引っ張ってきて、組み合わせてるうちにMVができてしまったり(笑)。結局カンプを通り越して、作った「花化粧」のMADムービーを再現するために撮影したような格好になりました。」

さまざまなアーティストのMVからシーンを抜粋し、撮影チームに共有するためのカンプ

「あと、一番苦労したのは、背景に置いたフラワーウォールですね。最初はフラワーウォールが設置されているスタジオを探したんですが、あまりピンとこなくて。そんなとき、『案外かんたんに作れるよ』と教えてもらったので、思い切って自分たちで作ることにしたんです」

『花化粧』MVより、こだわりのフラワーウォールの前で撮影されたシーン

フラワーウォールの大きさは幅3メートル、高さ2.5メールトルほど。試行錯誤を繰り返しながら進め、最終的にはグルーガンを片手に8人がかりで半日以上をかけて完成させた。

「作業をしながら、『これ本当に完成するの?』ってずっと不安でした。だからフラワーウォールができた時点で、ひと山超えた気持ちになりましたね。まだ撮影は始まってもないのに(笑)」

フラワーウォールを手作業で制作するスタッフたち

アーティストJOSUKEが創り出す世界観

鮮やかな花々に合わせ、衣装も自ら用意。こだわりのフラワーウォールのシーンではJOSUKE自身が映えるように白いシャツも準備していたが、それだと背景にある花の印象が薄れてしまうことに気づき、急遽変更。春らしい華やかな柄で着飾り、フラワーウォールと同化するような美しさをまとう、象徴的なシーンとなった。

花壁は不織布で作られ、背景からの光を通すようになっている
フラワーウォールでの撮影の様子

撮影は丸1日をかけて終了した。JOSUKE自身も、十分な手応えを感じている。

「カメラマンやヘアメイクなど合わせて、現場スタッフは8人くらいでしたね。最初のシーンを撮りはじめた瞬間、『これはすごいものができる』ってみんなで興奮したのを覚えています。今回の撮影には、僕が代表を務める株式会社アートリーとしてのクリエイティブも加わっているので、JOSUKEのファンだけでなくアートリーの取引先の方々にもぜひ見ていただきたいですね」

心の中にある感情の変化を表現した様子
フラワーウォールのほかにも、JOSUKEが自ら選んだ多様な花が使用された
アングルや撮影手法にも、JOSUKEのこだわりが随所に反映されている
花びらが舞い散るシーンの様子

完成したMVは「第11回 販促・マーケティング総合展 夏 Web販促EXPO」(2019年6月19日(水)〜21日(金)/東京ビッグサイト)に出展する、アートリーのブースでも見ることができる。
JOSUKEが創りあげた独自の世界観、そして楽曲とのハーモニーを、ぜひ体験してもらいたい。

(文:森野広明/編集:田島太陽[BLOCKBUSTER])